Japanische Klassiker mit Furigana
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せいしゅんのいきのあと
青春の息の痕
倉田 百三
Lesen Sie 青春の息の痕 (せいしゅんのいきのあと) von 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 127.338 Zeichen · 254 Bildschirme
そして醜い現実的なものです。
自らのほしきものをことごとく神の祭壇に献げずには、愛の実行は終わりあるものとして完成せられないように見えます。そこにキリストの十字架はあるのでしょう。自ら一度死なずに人を愛することはできないと思われます。このような平凡なことさえ、私はしみじみとはこれまでわからずにいたのでした。私は十字架を負わずに人を愛そうとは思いますまい。けれど何よりも苦しいのは私の心の底にあるエーステチッシュな要求が十字架に釘づけられる時です。私はどうしても今私の住んでいる部屋を美しいと満足することはできません。けれど父母を愛するためには私の住場所を私の家のほかに求めてはいけません。私は私の来訪を悦ぶ二つのファミリーに、そのファミリーがエーステチッシュな空気を持っていないために、口実を作って寄らずに帰りました。そして恨まれました。
私はまた今悶えの底に沈んでいるひとりの妹の宅に寄るのにも、どんなにその家の貧しさから生ずるアンプレザントなことをきろうて、またひとりの叔父のかたくなな性質に触れることをいとうために妹を愛する心を鈍くしたかもしれません。