Japanische Klassiker mit Furigana
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『しゅっけとそのでし』のついおく
青春をいかに生きるか
倉田 百三
Lesen Sie 青春をいかに生きるか (『しゅっけとそのでし』のついおく) von 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 94.413 Zeichen · 190 Bildschirme
しかるに翌四月八日に平ノ左衛門尉に対面した際、日蓮はみたび、他国の来り侵すべきことを警告した。左衛門尉は「何の頃か大蒙古は寄せ候ふべき」と問うた。日蓮は「天の御気色を拝見し奉るに、以ての外に此の国を睨みさせ給ふか。今年は一定寄せぬと覚ふ」と大胆にいいきった。平ノ左衛門尉はさすがに一言も発せず、不興の面持であった。
しかるに果して十月にこの予言は的中したのであった。
彼はこの断言の時の心境を述懐して、「日蓮が申したるには非ず、只ひとへに釈迦如来の御神我身に入りかはせ給ひけるにや。我身ながら悦び身にあまる。法華経の一念三千と申す大事の法門はこれなり」と書いている。かような宗教経験の特異な事実は、客観的には否定も、肯定もできない。今後の心霊学的研究の謙遜な課題として残しておくよりない。しかし日蓮という一個の性格の伝記的な風貌の特色としては興趣わくが如きものである。
八 身延の隠棲
日蓮の最後の極諫もついに聞かれなかった。このとき日蓮の心中にはもはや深く決するところがあった。
「三度諫めて用ゐられずんば山林に身を隠さん」
これが日蓮の覚悟であった。