Japanische Klassiker mit Furigana
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『しゅっけとそのでし』のついおく
青春をいかに生きるか
倉田 百三
Lesen Sie 青春をいかに生きるか (『しゅっけとそのでし』のついおく) von 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 94.413 Zeichen · 190 Bildschirme
これは知性上から見て恥である。
飢えと焦り
青年はあまり恋に飢え、恋の理想が強いとこうした間違いをする。相手をよく評価せずに偶像崇拝に陥る。相手の分不相応な大きな注文を盛りあげて、自分でひとり幻滅する。相手の異性をよく見わけることは何より肝要なことだ。恋してからは目が狂いがちだから、恋するまでに自分の発情を慎しんで知性を働らかせなければならぬ。よほどのロマンチストでない限り、一と目で恋には落ちぬ。二た目でそれほどでないと思えば憧憬は冷却する。自分で、自分を溺らすのが一番いけない。それほどでもない異性を恋して、大きな傷を受けるほど愚かしいことはない。
ときとして、性格によっては、恋人が欲しくてたえられないときがあるものだ。それは愛と美との要求が高まって相手が欲しくてたまらなくなるのだが、そんなとき気違いじみたことを考えるものだ。私は上野公園で音楽学校の女生徒をいちいち後をつけて、「僕を愛してくれますか」ときこうかと真面目に思ったことがある。そんなときは一番危ない。これはそんなに焦らずとも、待っていれば運命は必ずチャンスを与えるのだ。自分がまだごく若く、青春がまだまだ永いことが自分に考えられないのだ。