Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あおだけ

青竹

山本 周五郎

Lesen Sie 青竹 (あおだけ) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.622 Zeichen · 29 Bildschirme

Aozora Bunko

……ややしばらく待ったが、やがてひとりの美しい乙女が茶菓を運んで来た。まだ十六七であろう、透きとおるように白い肌で、眉のあたりに少し憂いがみえるけれど、唇つきや睫毛のながい眼もとの美しさは類がないように思えた、源七郎はちらと見ただけであったが、ろうたけたという感じのその美貌にはつよく心をひかれた。

「……粗茶でござります」むすめは韻のふかいこえで会釈し、しずかに、作法ただしく去っていった、その声もまた源七郎の耳にながくのこったのである。

それきり乙女は姿をみせなかった。食事のときには家士が給仕をした。兵庫はたいそうな機嫌で、しきりに古今の戦場ばなしなどを聞かせたが、やがて席をあらため、茶を命じて源七郎とさし向いになった。すでに日は暮れていた、兵庫は縁ちかく坐り、しばらくなにか云いかねているようすだったが、やがて思切ったという風に向き直った、「余吾、とつぜんだが嫁をとらぬか」源七郎は初めて招待の意味がわかった、兵庫はたたみかけるように続けた。「うちつけに申すが相手はわしのむすめだ、せんこく茶を運ばせたから見たであろう、親の口から申しては笑止だが、武家の妻として恥ずかしからぬ躾はしてある、気だても尋常だと思う、貰って呉れぬか」