Japanische Klassiker mit Furigana
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あおおにのふんどしをあらうおんな
青鬼の褌を洗う女
Lesen Sie 青鬼の褌を洗う女 (あおおにのふんどしをあらうおんな) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 40.368 Zeichen · 79 Bildschirme
女はどんな好きな人にでも、からだだけは厭だという、厭ではなくても厭だという、身をまかせたくて仕方がなくとも厭だといって無理にされると抵抗するような本能があり、私でもやっぱり同じ本能があって、私はしかしそれを意識的に抑えただけのことで、私はそんな本能はつまらないものだと思っている。女は恋人に暴行されたいのだ。男はその契りのはじめにおいて暴行によって愛人のからだと感謝を受ける特権があるということ、田代さんは相談ずくの商売女しか御存知ないから、それに田代さんは通人、いわゆる花柳地型の粋人だから、ずいぶん浮気性だけれども、愛人が厭だといい抵抗するのを暴行強姦するなんてそんなことはやるべからざる外道だと思っている。そして十年一日の如くノブ子さんを口説きつづけているのだけれども、たぶん暴行によらない限り二人の恋路はどうすることもできないのだろう。私はバカバカしいから教えてあげない。そして時々ふきだしそうになるけれども、田代さんはシンミリして、「いったいノブちゃん、君は肉体的な欲求というものを感じないのかなア。二十にもなって、バカバカしいじゃないか」
そしてムッツリ沈黙しているノブ子さんを内心は聖処女ぐらいに尊敬し、そしてともかくノブ子さんの精神的尊敬を得ていることを内心得意に満足していた。