Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
かばんらしくないかばん
鞄らしくない鞄
海野 十三
Lesen Sie 鞄らしくない鞄 (かばんらしくないかばん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 36.653 Zeichen · 73 Bildschirme
この話が、誰から誰へとなく拡がって行ったのである。
怪異は続く
東京朝夕新報の朝刊八頁の広告欄に、気のついた人ならば気になったであろうところの三行広告が二つ並んで出ていた。
○紛失、赤革トランク、特別美且大なる把柄あり、拾得届出者に相当謝礼、姓名在社三二五番
もう一つは、次のとおりであった。
○紛失、赤革トランク、特別美且大なる把柄あり、拾得届出者に莫大謝礼、姓名在社三二六番
つまり両方とも赤革トランクを返してくれと訴えているものだった。
前日トラックの運転手は、空トラックを店のガレージの前に停め、車体の点検を行ったとき、ふしぎなことに、後の荷置き場の隅に赤革トランクが逆さになって置かれてあるのを発見した。彼はそれを下へ下ろし、開いても見たが全然見覚えのないものだった。
そのうちに朋輩の誰彼がそのまわりに集って来た。そしてこのようなすてきな鞄を何処で手に入れたのかと知りたがった。
かの運転手は早速返事をして途中まで喋ったが、そこであとの言葉を嚥みこんだ。そして俄に彼は一つの創作をひねりだしてそれを以て返事に継ぎ足そうとしたとき、支配人の酒田が割込んで来て、その鞄を欲しがった。