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Japanische Klassiker mit Furigana

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かばんらしくないかばん

鞄らしくない鞄

海野 十三

Lesen Sie 鞄らしくない鞄 (かばんらしくないかばん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 36.653 Zeichen · 73 Bildschirme

Aozora Bunko

しかし美貌の男も美女も、現場に骨を残していなかった。

また仔猫の骨もなかった。帆村がさっき異常なる興味を覚えた妙な器具の入っている靴も、焼跡の灰の中には見当らなかった。

この博士邸の火が消えた後で、田鍋課長と帆村荘六とは、焼跡に立って、意見の交換をした。互いに知っている事実を語り合った結果、

「田鍋さん。これは面白くなりましたよ。化け鞄事件と、ラジウム盗難事件との間に密接な関係があるということが分って来たじゃありませんか」

と、帆村がいえば、田鍋課長は、

「どうもそういうことらしいね。しかしラジウムとお化け鞄と、どういうつながりになっているか見当がつかんが、君は何か思いあたることがあるかね」

「そのことだが、僕の考えでは、あの盗難に遭ったラジウムは、今どこか知らんが、兎に角ちょっと手の届かない場所にあるんだと思うんですね。それでさ、あの万沢とかいう男が小山すみれ嬢を唆かして、仔猫利用の吊上げ装置を作らせたんだと解釈する」

「どうしてそうなるのかね」

「博士の人形も焼けちまい、すみれさんも焼け死んだので、はっきりしたことは分らないけれど、あの博士の人形は猫又の浮力――というか重力消去装置の力というか、それを利用しで浮き上る力を持たせてある。