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Japanische Klassiker mit Furigana

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かばんらしくないかばん

鞄らしくない鞄

海野 十三

Lesen Sie 鞄らしくない鞄 (かばんらしくないかばん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 36.653 Zeichen · 73 Bildschirme

Aozora Bunko

「二十五前後の青年男子だと報告して来ています」

「ああ、それじゃ違う。赤見沢博士は確か本年六十五歳になられる老体なんですからね」

「それはお気の毒」

と課長はいって、事件引継簿を書類函の既決の函の中へ、ばさりと投げ入れた。

仔猫の怪

面会人臼井は、なかなか尻を上げようとはしなかった。

「これは一つ、今日只今課長さんによく認識して頂かねば、僕は帰れません。そもそも赤見沢博士の重大性なるものは……」

「粗茶ですが、どうぞ」

少女の給仕が茶を入れて持って来て、臼井の前に置き課長の大湯呑にはげんのしょうこをつぎ足して来た、課長は客に粗茶をどうぞと薦めたわけだ。

「ああ結構です」と臼井は香のない茶に咽喉を湿し、「早く分って頂くために、そうですなあ、ああそうだ、仔猫のお話をしましょう」

「仔猫?」

「そうです。猫の子ですなあ」

課長の前の既決書類函から書類を取出していた少女の給仕は、猫の子問答のおかしさに耐えられなくなって、書類を抱えると大急ぎで後向きになって、すたすたと戸口の方へ駆出した。

「猫の子がどうしたというんです」

「課長さん。僕が博士を始めて訪問したときに、その部屋に仔猫がいたんです。