Japanische Klassiker mit Furigana
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おんがくかいのめいしん
音楽と生活 兼常清佐随筆集
兼常 清佐
Lesen Sie 音楽と生活 兼常清佐随筆集 (おんがくかいのめいしん) von 兼常 清佐 (かねつねきよすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 29.475 Zeichen · 61 Bildschirme
それは最初はベートーヴェンの第五コンツェルトであった。それからリストの『パガニーニ練習曲』やタウジヒ改作のウェーベルやショパンのゾナーテなども試みたらしかった。その外まだ二、三の新しい譜を買って持っていた。しかし私がベルリンにいる間には、もちろん、どれもその緒についていなかった。また何に感じたか、ある時女史はスクリアビンのゾナーテ(多分第四番)を弾こうかと言った事もあった。私は冗談だと思った。またある時は女史は私にゲネラルバスと言うものはどうして弾くか、と聞いた。
その時私は女史がこのような事を知っているのを非常に喜んだ。私は真面目にヤーダスゾーンの教科書を貸した。そして、一体そんなような音楽上の事一般をベルリンで勉強したらよかろうと言った。後で見るとこの本には処々鉛筆で書入れがしてあった。恐らく最初の二、三枚位を独りで試みたものであろう。惜い事にはその覚書を私は早速ゴムで消してしまった。
「世界のピアニスト」を夢見た女史の心にも、もちろん常に多少の不安はあった。その一つは読譜の遅い事であった。従って演奏すべき曲の数の少ない事であった。ある若いピアニストが音楽会の休憩の時、自分の弟子たちがどうして譜を読み、譜を覚えるか、という事を漫然と私に話した事があった。