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Japanische Klassiker mit Furigana

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あたまをはなれたぼうし

頭をはなれた帽子

小川 未明

Lesen Sie 頭をはなれた帽子 (あたまをはなれたぼうし) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.178 Zeichen · 5 Bildschirme

Aozora Bunko

」と、無用なことをするものだなと腹をたてたのでした。

「だれか、このじゃまな、帽子をとってくれないものかな。」と、電信柱は、ひとり言をしました。しかし、風よりほかには、彼の訴えを聞くものがありません。

「風さん、風さん、あなたの力では、このじゃまものをとり去ることができませんか?」

「さあ、ひとつやってみましょう。」と、風は、答えて、電信柱にかぶさっている帽子を吹き飛ばそうとしました。けれど、帽子が、ちょうど柱にはまっているとみえて、なんの役にもたたなかったのです。

電線にとまった、おしゃべりのすずめは、柱がみょうなものをかぶって、困っているのを見てチュウチュウ笑っていました。

ある晩、月は、この不幸な電信柱をなぐさめ顔に、

「もうすこしの我慢ですよ。」といいました。

ある日のこと、空に、するどい羽音がしました。電信柱はもう秋になったから、いろいろの鳥が頭の上を渡るけれど、こんなに力強く、羽を刻む鳥は、なんの鳥であろうと考えていました。

それは、わしでありました。光る目で下界を見おろしながら飛んでゆくうちに、わしは電信柱のかぶっている帽子を見つけて、つーうと降りると、それをさらっていってしまったのです。