Japanische Klassiker mit Furigana
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あごじゅうろうとりものちょう
顎十郎捕物帳
久生 十蘭
Lesen Sie 顎十郎捕物帳 (あごじゅうろうとりものちょう) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.468 Zeichen · 25 Bildschirme
「ひょろ松、わかった。阿波屋の六人のかたきは、この蝮蛇だったんだ。……これは、阿波に棲んでいるくろはみという蝮蛇で、江戸にはいないやつ。油壺をつつむ筵の中へでもまぎれこんでここまで来たものにちがいない。……これであの赤痣の謎もとける。……蝮蛇がひとを咬むのは八十八夜から十月の中ごろまで。阿波屋の人死もちょうどそのあいだ。なぜそこに気がつかなかったのか」
と言って、蔵の壁に喰いついて顫えているお節の肩へ手をかけ、
「お節さん、蝮蛇に咬まれなすったか」
お節は首を振って、
「いいえ、大丈夫」
「それはよかった。……これで新田さんの病いのもともわかったから、きっと助けてあげます、あなたはこの蠑※(「虫+原」、第3水準1-91-60)を堀の水へかえして、早く咒いをといて来なさい」