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Japanische Klassiker mit Furigana

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あごじゅうろうとりものちょう

顎十郎捕物帳

久生 十蘭

Lesen Sie 顎十郎捕物帳 (あごじゅうろうとりものちょう) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.707 Zeichen · 20 Bildschirme

Aozora Bunko

どんなことになっているのか、ひとつ様子を見にゆこうか」

「へえ、お伴します」

急ぐのかと思えば、そうでもない。泰然たる面もちでひょろ松とならんで歩きながら、

「お前との約束があったが、じつは、すこし、からかってやるつもりで、あの足で金助町へ出かけて行ったんだ」

「えッ、じゃア、底を割ったんですか」

「と、思ったんだが、そうはしなかった。……そのかわりに、ふしぎなものを手に入れて来た」

といって、懐から一枚の刷物を出し、それをひょろ松に渡しながら、

「ひょろ松、お前、これをなんだと思う」

ひょろ松は、受けとって眺めていたが、つまらなそうな顔で、

「こりゃア、このせつ流行の縁起まわしの大黒絵じゃありませんか。……これが、いってえ、どうだというんです」

「そうか、お前にはそうとしか見えないか」

ひょろ松はあらためて眼をすえて眺めていたが、そのうちに頓狂な声をあげ、

「なるほど、こりゃア、ちと変っている。……この碁石のぶっちげえのようなものは、いったい、なんなのでしょう。……まさか、五目ならべの課題でもあるめえが」

顎十郎はニヤリと笑って、

「それだけでもわかりゃア上の部だ。