Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あごじゅうろうとりものちょう

顎十郎捕物帳

久生 十蘭

Lesen Sie 顎十郎捕物帳 (あごじゅうろうとりものちょう) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.832 Zeichen · 24 Bildschirme

Aozora Bunko

……つまり万年青の逆立ちでもおと悪気のあったのではありません。……お叱りの条は、充分に納得しましたから、もう巻き返されるにゃア及びません。……手前いたって、がさつでね、よくこういう縮尻をやらかします。改めてもう一度お詫びを申しますが、それにしても、でんぐり返しただけで枯れるなんざ、万年青なんてえものもいい加減なもんですな、あんまり尻ッ腰がなさすぎます。……叔父上、ひょっとすると、案外、これはイカモノですぜ」

相手に口をひらかせずに言いたいだけのことを言うと、キョロリと庄兵衛の顔を眺め、

「そう言えば、いま妙なことをぼやいていましたナ。……出る出る。必ず出る、って。……いったい全体、なにが出るんです」

庄兵衛はしどろもどろ。

「な、なにが出ると。……わかり切ったことを……それ、万年青がよ、芽を出す」

花世

顎十郎のほうは叔父がなにを心痛しているかちゃんと知っている。たった今、奥で花世から聞いたので、頼むとひと言いったら、なんとか力を貸さぬでもないと思っているのに、肩で息をつきながら相変らず痩我慢を張っているので、おかしくてたまらない。

「ほほう、それは目出度い。