Japanische Klassiker mit Furigana
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かぜとひかりとはたちのわたしと
風と光と二十の私と
Lesen Sie 風と光と二十の私と (かぜとひかりとはたちのわたしと) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 15.154 Zeichen · 30 Bildschirme
今新潟で弁護士の伴純という人が、そのころは「改造」などへ物を書いており、夢想家で、青梅の山奥へ掘立小屋をつくって奥さんと原始生活をしていた。私も後日この小屋をかりて住んだことがあったが、モモンガーなどを弓で落して食っていたので、私が住んだときは小屋の中へ蛇がはいってきて、こまった。この伴氏が私が教員になるとき、こういうことを私に教えてくれた。人と話をするときは、始め、小さな声で語りだせ、というのだ。え、なんですか、と相手にきき耳をたてさせるようにして、先ず相手をひきずるようにしたまえ、と云うのだ。
私の学校の地区に、伴氏の友人で藤田という、両手の指が各々三本ずつという畸形児で鯰ばかり書いている風変りな日本画家がいる。一風変った境地をもっているから一度訪ねてごらんなさい、と紹介状をくれたので、訪ねてみたことがある。今日はただ挨拶にきただけだ、いずれゆっくり来るからと私が言うのに、いや、そんなことを云わずに、サイダーがあるから、ぜひ上れという。無理にすすめるので、それでは、と私が上ると、奥さんをよんで、オイ、サイダーを買ってこい、と言うので、これには面喰ったものだ。