Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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かぜのたより

風の便り

太宰 治

Lesen Sie 風の便り (かぜのたより) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 33.044 Zeichen · 66 Bildschirme

Aozora Bunko

単純な眼を持て。複雑という事は、かえって無思想の人の表情なのです。それこそ、本当の無学です。君は無学ではありません。君の作品に於いても、根強い一つの思想があるのに、君は、それを未だに自覚していないのです。次の箴言を知っていますか。

「エホバを畏るるは知識の本なり。」

多少、興奮して、失敬な事を書いたようです。けれども、若いすぐれた資質に接した時には、若い情熱でもって返報するのが作家の礼儀とも思われます。自分は、ハンデキャップを認めません。体当りで来た時には、体当りで返事をします。

今日は、君の作品に就いてだけ申し上げました。君のお手紙の言葉に対しては、次の機会にゆっくりお答えしたいと考えています。君の二通の手紙は、君の作品に較べて、ひどく劣っています。自分がもし君のあの手紙だけを読んで君の作品に接していなかったら、自分は君に返事を書かなかったろうと思います。君は、嘘ばかり書いていました。次の機会に、もっとくわしく申し上げます。長くなりますので、今日の手紙は、これだけで打ち切ります。

よい友人が得られそうなので、自分も久し振りに張り合いを感じています。