Japanische Klassiker mit Furigana
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かぜのたより
風の便り
Lesen Sie 風の便り (かぜのたより) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 33.044 Zeichen · 66 Bildschirme
語彙を以ってしては、ちょっと見つかりそうもありませんから、ただ、私の赤貧の生立ちと比較して軽く形容しているのだと解して、おしのび下さい。)華族の当主で、しかもフランス留学とかの派手な学歴をお持ちになっているのに、それでも、あなたのお書きになっている作品に、そんな隔絶した境遇を飛び越えて、(共鳴、親愛、納得、熱狂、うれしさ、驚嘆、ありがたさ、勇気、救い、融和、同類、不思議などと、いろいろの言葉を案じてみましたけれど、どれも皆、気にいりません。重ねて、語彙の貧弱を、くるしく思います。)少しも誇張では無く、生きている喜びを感じたのです。これでは、まるで、二十年前の少年に返ったような、あまい、はしゃぎかたで、書いていながら冷汗が出る思いであります。けれども、悪びれず、正直に申し上げる事に致しましょう。
私は極貧の家に生れながら、農民の事を書いた小説などには、どうしても親しめず、かえって世の中から傲慢、非情、無思想、独善などと言われて攻撃されていたあなたの作品ばかりを読んで来ました。農民を軽蔑しているのではありません。むしろ、その逆であります。士農工商という順序に従えば、私は大工の息子です、ずっと身分が下であります。