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Japanische Klassiker mit Furigana

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ガドルフのゆり

風の又三郎

宮沢 賢治

Lesen Sie 風の又三郎 (ガドルフのゆり) von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 23.150 Zeichen · 48 Bildschirme

Aozora Bunko

そしてまた睡っていたのでしょう。

ガドルフは、俄かにどんどんどんという音をききました。ばたんばたんという足踏みの音、怒号や潮罵が烈しく起りました。

そんな語はとても判りもしませんでした。ただその音は、たちまち格闘らしくなり、やがてずんずんガドルフの頭の上にやって来て、二人の大きな男が、組み合ったりほぐれたり、けり合ったり撲り合ったり、烈しく烈しく叫んで現われました。

それは丁度奇麗に光る青い坂の上のように見えました。一人は闇の中に、ありありうかぶ豹の毛皮のだぶだぶの着物をつけ、一人は烏の王のように、まっ黒くなめらかによそおっていました。そしてガドルフはその青く光る坂の下に、小さくなってそれを見上げてる自分のかたちも見たのです。

見る間に黒い方は咽喉をしめつけられて倒されました。けれどもすぐに跳ね返して立ちあがり、今度はしたたかに豹の男のあごをけあげました。

二人はも一度組みついて、やがてぐるぐる廻って上になったり下になったり、どっちがどっちかわからず暴れてわめいて戦ううちに、とうとうすてきに大きな音を立てて、引っ組んだまま坂をころげて落ちて来ました。