Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ふうけい
風景
豊島 与志雄
Lesen Sie 風景 (ふうけい) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.533 Zeichen · 12 Bildschirme
その旅は、あらゆる遺棄と獲得とを必然条件とする冒険の旅である。而も遺棄は確実であり、獲得は不明である。地平線の彼方は全然見通しがつかない。彼方に、「序次と美と栄耀と静寂と快楽と」が果してあるかどうか、その信念は勿論、憧憬さえも失われている。明かなのは現在が安住の地でないこと、そしてただ発足と建設。何処へ、そして何を、それは次の問題だ。先ず発足そして建設。目標は、内容は、つまり「一つの言葉」は、おのずから生れてくるであろう。――斯かる旅にとっては、前途に一筋の大道は存在しない。自ら道を切り拓いて進むより外はない。道を切り拓くにつれて、それが一つの言葉となってゆくのだ。
詭弁であろうか。なぜなら、目標不明の発足は彷徨に終り、内容不明の建設は徒労に終るから。然しながら、新たな時代の首途には、曖昧模糊たるものがあり、星雲の運行に似たものがあり、必然と偶然とが衝突しあって生ずる不可測な力がある。この力を、吾々の知性は常に追求する。
この追求に身を以て当る場合に、新たな情景が展開される。
美しい木立、柔かな草原、青い大空、晴朗な日の光、つまり豊かなる自然――なぜなら、自然は常に豊かだから。