Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ふうりゅうばけものやしき

風流化物屋敷

山本 周五郎

Lesen Sie 風流化物屋敷 (ふうりゅうばけものやしき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 20.228 Zeichen · 40 Bildschirme

Aozora Bunko

中に年増と若いのと二人の女性も混っていた。一つ目小僧はここへとび込んで来たが、冠っていたお面と鬘を抛りだすなり、「おいみんな助けてくれ、おらあやまったよ」とそこへぶっ坐った。どうしたどうしたとみんな寄って来る、一つ目先生は(三十前後で職人体のなかなか好男子である)片手で滝のような汗を拭きながら、「なんだっておめえ、いきなり火傷かとくるんだ」と口から唾をとばした。「目が一つで見当が狂うだろうが、物に突当ってもぶっつける鼻がねえから差引き損はねえてんだ、茶をあがれてったら貰おうと来た、おまけにここへくれと云われた時にあ進退きわまりだ」「なぜきわまりなんだ」「なぜっておめえ茶なんかへえっちゃあいねえじゃあねえか、お手数だがと、先方が礼儀で来るのに幾ら化物だっておめえ――まさか空っぽの茶碗が」「なにを云やあがる――それで引っ込んで来たのか」「だっておめえ先方は怒っちまった。実は空っぽだってったら騙したのかってよ、おらあ肝を潰して、取り敢えず」「なにが取り敢えずだ、化物の方で肝を潰してりゃ世話あねえや」「そういうけれどもおめえ、あのさむれえは化物てえものを知らねえらしいぜ、まるっきり」