Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ふうりゅうばけものやしき

風流化物屋敷

山本 周五郎

Lesen Sie 風流化物屋敷 (ふうりゅうばけものやしき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 20.228 Zeichen · 40 Bildschirme

Aozora Bunko

「まっぴら御免ですよ、こんな恥をかかされて、へえそうですかと出てゆくような姐さんとは姐さんが違うんだから、出すなら出すようにちゃんと話をつけて貰いましょう」こう云ったと思うと、幽霊はそこへ立膝をして、どっかと坐り込んだ。とうとう喧嘩になってしまった。立膝をした裾合から水色縮緬の嬌めかしいものがちらちらみえる。蓋し彼女は長年の経験から、かかる場合に最も効果的な姿勢を取ったわけであろうが、半面を血のりで塗りたくって散らし髪という拵えだから、その効果はむしろ逆になったというべきだろう、平之助はまだ怒りを抑えていた、「じゃあ出てゆかないですね」「ああいきませんよ」「本当に出ませんか」「出ないから好きにしたらいいでしょう、さあ斬るとも突くとも御勝手にして下さい」「――――」平之助はすっと立って蚊帳を出た。とたんである、隣りの部屋から、「まあまあ旦那どうぞしばらく」と云いながら、十人ばかりの人間がどやどや雪崩こみ、片方は幽霊を、片方は平之助を押しなだめにかかった、「へえなんとも申しわけがござんせん、あれは瘋癲のお松というあばずれ者で、腹を立てると相手の見境がつかなくなる性分でござんす、どうかまあ旦那お腹立ちでもござんしょうが枉げて一つ」