Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ひこうきのしたのむら

飛行機の下の村

宮本 百合子

Lesen Sie 飛行機の下の村 (ひこうきのしたのむら) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.438 Zeichen · 5 Bildschirme

Aozora Bunko

「市太郎やーい」の活動写真が村へ来た話をしてくれた。

「ただで見せるちゅうからやらずばなんめえてやったら、七銭とられただよ」

「しようねえな。支那とこんなことんなってはあ早速豆板(肥料)が上っただよ。こないだ××さんが買った時は一円二銭だったのがは、一円二十二銭しるだアよ」

「おーさ。石油も上りはじめただよ」

「こいでまた繭の値はがた落ちだし、どっち向いてもいいことはねえ」

が、愚痴じゃない。そう云った五十ばかりのお神さん自身活々と輝いた眼をしてランプの下で笑ってるし、みんなも「おーさ!」と答えつつ、悄気ているどころか! 段々本気に子安講のことを討論しはじめた。部落で一戸ある裏切者を中心に四五人がかたまってその講をたて飲んだり食ったりしているんだそうだ。

「――みんなあ、産が安かんべと思って、講さ入ってるのよ」

「講さ入んねえばって生めるよ。入っていてくれたって赤ん坊は勝手に出て来るもんだ」

どっか後の方に坐ってるお神さんが云った。

「でも……講からはずれた××さんは、赤ん坊の頭だけ出て、あとえらい難産したアだとよ」

「そら、お前四日も食わなかった揚句だもの! 体に力がないところさ、どうして安々生れべ! 子安講さ入っててもわれわれが食えるようにはならねえよ」