Japanische Klassiker mit Furigana
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くびきりもんどう
首切り問答
佐々木 邦
Lesen Sie 首切り問答 (くびきりもんどう) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 8.332 Zeichen · 17 Bildschirme
盲亀の浮木、優曇華の花、お蔭で目的を果したという鄭重なお礼状が来た。しかしそれから一月ばかりして、僕は或る朝役所で官報を開くと同時に吃驚した。野口君の休職辞令が出ていたのである。
「見ろ!」
と僕は呟いた。電報を打ったら、帰京の途中家族をつれて立寄るという返事だった。
それから数日後、野口君は奥さんと子供三人と女中をつれて僕の新任地の官舎に現われた。
「とう/\やったよ」
「しかし両成敗じゃないか?」
「いや、僕は仇さえ討てば、官界に用はないんだから、大友の辞令が出ると直ぐに辞表を出したんだ」
「何うするんだい? これから」
「実業界へ転向する」
「惜しいな、折角これまでやって」
「何の惜しいことがあるものか? 兎に角、目的を達したんだもの」
「大友氏は何とか苦情を言わなかったかい?」
「流石に名校長だと思ったが、あの男は単に世渡りが上手なんだ。先方から先に言い出して、僕を面食わせた」
「ふうむ」
「僕が仇討ちの為めに流浪していることを知っていたんだ。野口君、君の辞令を見た日から僕は石鹸で首を洗って待っていたと昔と同じ積りで冗談を言うんだ」
「君の方で呼びつけたのか?」
「うむ。