Japanische Klassiker mit Furigana
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うまのあし
馬の脚
Lesen Sie 馬の脚 (うまのあし) von Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.968 Zeichen · 23 Bildschirme
が、彼の日記によれば、やはりいつも多少の危険と闘わなければならなかったようである。
「七月×日 どうもあの若い支那人のやつは怪しからぬ脚をくつけたものである。俺の脚は両方とも蚤の巣窟と言っても好い。俺は今日も事務を執りながら、気違いになるくらい痒い思いをした。とにかく当分は全力を挙げて蚤退治の工夫をしなければならぬ。……
「八月×日 俺は今日マネエジャアの所へ商売のことを話しに行った。するとマネエジャアは話の中にも絶えず鼻を鳴らせている。どうも俺の脚の臭いは長靴の外にも発散するらしい。……
「九月×日 馬の脚を自由に制御することは確かに馬術よりも困難である。俺は今日午休み前に急ぎの用を言いつけられたから、小走りに梯子段を走り下りた。誰でもこう言う瞬間には用のことしか思わぬものである。俺もそのためにいつの間にか馬の脚を忘れていたのであろう。あっと言う間に俺の脚は梯子段の七段目を踏み抜いてしまった。……
「十月×日 俺はだんだん馬の脚を自由に制御することを覚え出した。これもやっと体得して見ると、畢竟腰の吊り合一つである。が、今日は失敗した。もっとも今日の失敗は必ずしも俺の罪ばかりではない。