Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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えきふにっき

駅夫日記

白柳 秀湖

Lesen Sie 駅夫日記 (えきふにっき) von 白柳 秀湖 (しらやなぎしゅうこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 34.989 Zeichen · 69 Bildschirme

Aozora Bunko

一夜霜が雪のように置き渡して、大地はさながら鉱石を踏むように冱てた朝、例の土方がてんでに異様ないでたちをして、零点以下の空気に白い呼気を吹きながら、隧道の上のいつものところで焚火をしようと思ってやって来て見ると、土は一丈も堕ち窪んで、掘りかけた隧道は物の見事に破壊れている。

「ヤア、大変だぞ※(感嘆符二つ、1-8-75) こりゃあ危ない※(感嘆符二つ、1-8-75)」と叫ぶものもあれば「人殺しい、ヤア大変だ」と騒ぎ立てる者もある。

「夜でマアよかった、工事最中にこんなことがあろうものなら、それこそ死人があったんだ」

「馬鹿ア言え夜だからこんなことがあったんだ、霜柱のせいじゃあないか」

「生意気なことを言やあがる、手前見たような奴だ、こんなところで押し潰される玉は! あんまり強吐張りを言やあがると後生がないぞ」

日がさして瓦屋根の霜の溶ける時分には近処の小売屋の女房も出て来れば、例の子守女も集まって喧しい騒ぎになって来た。監督の命令で崩れた土はすぐ停車場前の広場に積み上げる、夜を日についでも隧道工事を進めよというので、土方は朝からいつにない働き振りである。