Japanische Klassiker mit Furigana
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たかいきとこどものはなし
高い木と子供の話
小川 未明
Lesen Sie 高い木と子供の話 (たかいきとこどものはなし) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.979 Zeichen · 10 Bildschirme
」
平常は、ものをいうのもはばかる地主に向かって、母親は大きな声で叫びました。近所の人々はじめ、善吉まで、びっくりして、母親の顔を見つめた。
「登らせるもないものだ。親のしつけが悪いから、こんないたずらをするのだ。」
「だんなさん、そこは、子供です……。」
善吉は、もうだまっていられなかった。
「おっかあ、おれが悪かった。からすの子、巣にもどしてくる。なに、だいじょうぶだ。落ちるもんか。」
こういうと、善吉は、駆け出しました。そして、するすると高い木に登って、巣の中へ、子がらすをもとのとおりにいれて降りました。
彼は、ほんとうの母であればこそ、この場合、だれでも怖ろしがる、地主に向かって、自分のためにいい争ってくれたのだ。それだのに、自分は、しかられるたびに、母を疑い、またうらんだことをもったいなく思いました。それからは、善吉は、学校から帰って、自分からすすんで、弟を守りし、また親の手助けをしたのであります。
――一九二九・三――
☆石竹色──石竹の花の色。うすい紅色。ピンク。