Japanische Klassiker mit Furigana
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たましいのあえぎ
魂の喘ぎ
大倉 燁子
Lesen Sie 魂の喘ぎ (たましいのあえぎ) von 大倉 燁子 (おおくらてるこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.081 Zeichen · 20 Bildschirme
日頃蔑んでいる平民の娘の生んだ子が不良で盗癖がある、しかもそれは血統だとあっては私の救われる道はありません。公高のおかげで築きかけた地位は忽ち崩れ、私は奈落の底に突き落されてしまうのでしょう、そればかりでなく、大切な大切な藤原家の血統に不良の血を残したとそれこそ多数の人の憤りを浴びなければならないでしょう。それはともかくもこういう少年が成長したところで碌な者になるはずはない、家名を汚し親の名を耻しめ社会に害毒を流して他人に迷惑をかける。また彼自身の将来も暗澹たるものでしょう。
私はすべてに希望を失いました、希望を失ったもののとるべき道――、ああ、それは云わずと知れています。私は公高をほんとに愛しています、愛していればこそ、彼を私の手で始末してやろう、彼を殺して私も死のうと決心したのです。
私は気が狂ったのでしょうか。
何事にも小器用な公高は小鳥を飼い馴らすのが上手でした。恰度おそまきの痲疹を患ってそれが癒ったばかりの時でした。屋上庭園で文鳥を放して遊びたいと云ってききません。
その日は偶然みんな外出して家の中には私と彼と二人だけでした。こんないい機会がまたとあろうか、と誰かささやくような気がしたのです。