Japanische Klassiker mit Furigana
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にしんぎょじょう
鰊漁場
島木 健作
Lesen Sie 鰊漁場 (にしんぎょじょう) von 島木 健作 (しまきけんさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 24.483 Zeichen · 49 Bildschirme
船頭は言を左右に濁したが、(彼ら親方は旦那から特別賞与がもらえるのだ)その時の船頭の狼狽ぶりと、当惑しきった顔つきから、人々はうわさがほんとうであると断定したのである。
漁夫たちはわきたった。仕事も手につかない様子だった。――そうした漁夫たちの動きを、だまって、考えぶかそうな目をしてじっと見ているのが、山本だった。
ある日、朝飯の時だった。(船頭、下船頭は帳場と一緒に事務所で、お膳つきで飯を食うことになっていて、ここにはいなかった)食事がおわりかけたころ、飯台の端の方に坐っていた山本が、突然立上って口を切った。
「おいみんな、ちょっとはなしがあるんだが聞いてくれ。」
みんなは箸を休めて、鼻も口も図抜けて大きいこの男のまるい顔を仰ぎみた。何を彼が言いだすか、本能的に彼らは知っているように見えた。
「みんなも聞いて知ってるとおり、ことしは九一がねえってこったが、そんなベラボーな話はねえと俺アおもう。時化で損したからって、そりゃおれたちの知ったことじゃねえからな。」と山本はいいはじめた。「それでじつはみんなに相談があるんだ。湯のなかで屁をこくようにかげでぶつぶつ不平を言ってたっていつまでもラチのあくこっちゃねえ。