Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
おうがいのおもいで
鴎外の思い出
小金井 喜美子
Lesen Sie 鴎外の思い出 (おうがいのおもいで) von 小金井 喜美子 (こがねいきみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 127.675 Zeichen · 254 Bildschirme
お祖父様は江戸からお国へお帰りの途中、近江の土山の宿でお亡くなりになって、その地へお埋めしたのですから、お国のはもっと古い仏様ばかりです。大震災後にお寺の墓地が移転することになって、亀井家のは全部掘上げてお国へ送られ、森家のは同じ宗旨のお寺をと探した末に、やっと三鷹村の源林寺と極まり、それまでに亡くなったお父様、お兄さん、お兄様のお骨を移しましたが、昔の小さな標がまだ源林寺の墓地の隅にあります。お祖母様、お母様のは御遺言で土山に埋めました。
弘福寺のすぐ傍に牛の御前があります。ほんとの名前は牛島神社です。石の鳥居をくぐって社殿までの右側に、お神楽殿があって、見上げる欄間には三十六歌仙の額が上げてあったかと思います。左側の石の手洗鉢にはいつも綺麗な水が溢れていて、奉納の手拭の沢山下がっているのには、芸者の名が多く見えました。それに並んで、実物よりもよほど大きいかと思われる黒い石の牛が蹲っていて、大きな涎掛けが掛けてあり、角もいろいろ結びつけてありました。境内からは、塀のすぐ上に堤の桜がよく見えます。社殿は古びた清素な建築で、賽銭箱の上に吊した大きな鈴も黒ずんでいました。