Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

おうがいのおもいで

鴎外の思い出

小金井 喜美子

Lesen Sie 鴎外の思い出 (おうがいのおもいで) von 小金井 喜美子 (こがねいきみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 127.675 Zeichen · 254 Bildschirme

Aozora Bunko

その晩はその話をして、特別おいしく頂きました。

なお少し行きますと、左手は春木座のある横町です。それほど高級の芝居ではありませんから、上手の役者ばかり出るのではないでしょうが、いつも非常な繁昌です。そこでは客の脱いで上った下駄を、帰りまでに綺麗に掃除して置いてくれるというので評判でした。

粟餅の立見などをして遅くなったので、急いで帰ります。その途中藤村で、父からの頼みの羊羹を買いました。藤村は大学の横手にあるよい菓子店です。下宿で兄がそれを見て、「この羊羹は上等だね」といわれたのに、祖母は得意そうに、「書生の羊羹とは違いますよ」と答えられました。書生の羊羹というのは焼芋で、それが兄の好物なのでした。

兄の手紙

主人が亡くなって、まだ心の落附かぬ内に、私の家には疎開、焼失、移転などと、次々にいろいろなことがあったので、何をどこへ遣ったか覚えてもおらず、何かと書附けた手帳なども見喪なったような騒ですから、分らぬ物も多いのです。最初から、これだけはと心懸けた品を、三つ四つの包に拵えて、その頃はどこが安全ともいわれませんが、親戚にしっかりした鉄筋コンクリートの建築があるので、とにかくそこへ預けました。