Japanische Klassiker mit Furigana
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おうがいのおもいで
鴎外の思い出
小金井 喜美子
Lesen Sie 鴎外の思い出 (おうがいのおもいで) von 小金井 喜美子 (こがねいきみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 127.675 Zeichen · 254 Bildschirme
佐藤翁の手紙も写して独逸へ送りました。
二月七日の「独逸日記」には、「朝家書至る。妹の歌に」として、
こと国のいかなる鳥の音をきゝて
立かへる春を君やしるらん
と書留めてあります。
前後しましたが、十七年十二月二十八日の日記に、「佐藤元萇師の書到る。郵筒に一封書寄数行啼と題したり。披けば紅葉いくひらか机上に翻りぬ。葉の上に題したる詩に、只知君報国満腔気、泣対神州一片秋の句ありき」としてあり、十八年九月十三日の条にも、「朝家書又至る。応渠翁の書に曰く。参商一隔、いかにおはすらんと筆はとれど書やるすべもなく、こゝろ迷ひぬるは、綣恋之情かたみに同じかるべし。まづ尊堂も弊盧も無事なるはうれし。扨本月一日大洪水、堅固なる千住橋並吾妻橋押流し、外諸州の水災抔惨状、こは追々新聞等にて御聞に触候はん。略之。五月雨にこゝろ乱るゝふる里をよそに涼しきつきや見るらむ、など口にまかせ候。政之。御令妹このほど御歌は上達、感入候也。書余譲後信。努力加餐。不宣。七月十一日。応渠再拝。牽舟賢契榻下」とあります。
飛んで二十年三月二十五日の条に、「応渠翁中風の事、山海万里を隔てゝ徒に心を傷ましむるのみ」