Japanische Klassiker mit Furigana
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おうがいのおもいで
鴎外の思い出
小金井 喜美子
Lesen Sie 鴎外の思い出 (おうがいのおもいで) von 小金井 喜美子 (こがねいきみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 127.675 Zeichen · 254 Bildschirme
それは醤油の樽――田舎は醤油が悪いそうで――とか、鰹節とか、乾海苔とかですが、品物は皆選びました。冬は好物だというので、鴨肉の瓶詰を家で作るのでした。私の主人が聞いて、もっと何かないかね、というのでしたが、人々の嗜好ですから仕方がありません。私はよく牛の舌を送りました。薄く切って食べるのです。皮ごと塩で長く煮込むのですから、寒中などはよく持ちます。宅で毎日弁当に入れるものですから、一緒に作ります。いつも礼状はよこされましたが、お好きでしたか、どうですか。母は自分の好物だといって、葉蕃椒の佃煮などを送られましたが、きっとその方がよかったでしょう。
漬物もよく上りました。野菜の多い夏が重です。茄子、胡瓜の割漬、あの紫色と緑色とのすがすがしさ。それに新生薑を添えたのが出ると、お膳の上に涼風が立ちます。茄子をいつも好い色にと思うと、なかなか気を附けねばなりません。若い白瓜の心を抜き、青紫蘇を塩で揉んで詰めて押したのは、印籠漬といって喜ばれましたが、雷干は日向臭いといって好まれませんかった。
冬の食物に餅茶漬というのがありました。程よく焼いた餅を醤油に浸して、御飯の上に載せて、それにほうじ茶をたっぷりかけるのです。