Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

おうがいのおもいで

鴎外の思い出

小金井 喜美子

Lesen Sie 鴎外の思い出 (おうがいのおもいで) von 小金井 喜美子 (こがねいきみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 127.675 Zeichen · 254 Bildschirme

Aozora Bunko

その後お邸では、年二回位家中の家族を呼んで饗応せられるので、向島中の芸者が接待に出ました。そんな時など、家老の奥さんだというので、溜りの間に集って控えている女たちに、「皆さん、今日は御苦労様です」と、裾を引いてずっと通りすぎる様子などは、さすがにそれだけの品が備っているといわれました。私などが幾らか人の顔立なども分るようになってから、ちらちら話を聞いていましたのに、背こそすらりとしていますが、色白というのでもたく、顔立もよいとは思われぬものですから、「まあ、あの方がお若い時はそんなに美しかったの」と、呆れたようにいいますと、お父様は笑って、「若い時の美人は猿になるというからなあ」とおっしゃいました。

清水さんは御子息さんにお嫁さんもあり、お孫さんもおありでした。お父様の病家で、よくいらっしゃいます。御殿の話などが出ますと、「私が御殿におりました時には」などと、お藤さんは平気で話されるとのことでした。お藤さんはずっと後まで御丈夫で、お心易くしていました。お兄様の誕生日などに、団子坂の家へお出のことなどもありました。

東京へ来ましても、学校へ通うのにはまだ間がありますし、そこらを見て歩きたいのですが、狭い家へ荷物が著いたり、それを片附けたりするので、なかなかどこへも連れて行ってもらわれません。