Japanische Klassiker mit Furigana
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おうがい・そうせき・とうそんなど
鴎外・漱石・藤村など
宮本 百合子
Lesen Sie 鴎外・漱石・藤村など (おうがい・そうせき・とうそんなど) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.643 Zeichen · 10 Bildschirme
その現実に対する角度は、芭蕉のように身を捨てて天地の間に感覚を研ぎすました芸術家の生涯にある鋭い直角的なものではなく、謂わば芭蕉を味うその境地を自ら味うとでも云うべき、二重性、並行性があり、それは、藤村の文章の独特な持ち味である一種の思い入れを結果しているのである。文章における思い入れと芭蕉の云ったしほり余韻との本質的相異については云うまでもないことである。それらのことを、穢い、寒い板壁に向って感じた時も私の心に湧いた疑問は、藤村がしんから力を入れて、ねばっている動力は何なのであろうか。本質的には世故にたけた、十分妥協性をもったものなのだが、それを語る語りかたの独特に意識ある態度のために風格が発生し、その確信をもって押してゆく雰囲気の魅惑に大作家らしい趣、生活力が具わっているのではないのだろうかと考えたのであった。そして、いつかの折に藤村という一つの大きい明治文学の屋台をふわけして、生々しい機構を知りたいという慾望を刺戟されたのであった。
アルゼンチンの国際ペンクラブの大会に藤村氏が出席したからには、能うかぎり進歩的効果のあげられることを、私たちはまじり気ない心持で希望している。