Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
おうがい・あくたがわ・きくちのれきししょうせつ
鴎外・芥川・菊池の歴史小説
宮本 百合子
Lesen Sie 鴎外・芥川・菊池の歴史小説 (おうがい・あくたがわ・きくちのれきししょうせつ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.337 Zeichen · 24 Bildschirme
鴎外はこの作品において、封建時代の武士のモラル、生活感情のなかで殉死の許可の有る無しはどのような社会的評価と見られる習慣であったか、殉死を許す主君の心理に、経済事情に迄及ぶどんな現実的な臣下への考慮もふくまれたかということなどを、殉死を許されなかった阿部一族の悲劇をとおして、規模大きく描き出しているのである。作品の縦糸としては、細川忠利と家臣阿部彌一右衛門との間にある永年の感情的なしこりが、性格と性格との間に生じるさけがたい共感と反撥の姿として周密にとりあげられている。細川忠利は、初めは只なんとなく彌一右衛門の云うことをすらりときけない心持で暮していたのだが、後には、彌一右衛門が意地で落度なく勤めるのを知って憎悪を感じるようになって来た。しかし、聰明な忠利は、憎いとは思いながら、何故彌一右衛門がそうなったかと考えると、それはつまり自分が仕向けたのだと気づかざるを得ない。しかも、そう気づきつつ改められないで、最期の床に横わった忠利に向って、幾度も殉死を願う阿部彌一右衛門の顔を見、声をきくとどうしても「いや、どうぞ光尚に奉公してくれい」という返事しか忠利の喉を出て来ないのである。