Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
う
鵜
山本 周五郎
Lesen Sie 鵜 (う) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 18.733 Zeichen · 38 Bildschirme
門を入った彼は、すぐ左の柴折戸をあけ、若木の松林をぬけて、じかに母屋の縁側のほうへいった。そのとき縁側の向うから、若い侍女が鬢盥を持って来かかり、小五郎をみつけて、吃驚したように会釈した。
「帰っているか」彼は云った、「奥だな」
小五郎は縁側へあがった。
「はい、あの」と侍女は慌てた、「いまお知らせ申しますから」
「自分でゆく、おまえは来るな」
「それでも、あの」
「来るな」と彼はどなった、「来ると承知しないぞ」
侍女は鬢盥を持ったまま立竦んだ。小五郎は足音あらく廊下をゆき、刀を取って持ちながら、右手の、障子のあいている座敷へ入ると、その隣りの部屋(やはり襖があいていた)へ踏み込んだ。そこにはさだがいた。汗を拭こうとしていたらしい、肌ぬぎ姿であったが、胸を浴衣の袖で隠しながら、こっちを見た。
彼女の顔はするどくひき緊り、その眼は怒りのため燃えるようにみえた。
「みたよ」と小五郎が立ったままで云った、「蜂屋で男と逢っているところを、この眼で見たよ」
さだは黙って彼をにらんでいた。
「なんとか云わないか」小五郎は云った、「おれは知っていたんだ、ずっとまえから、おまえは梅雨あけからこっち、泳ぎにゆくといって毎日でかけた、おれが来るといつも留守だ、それでおれは注意しだした、おまえは泳ぎゃあしない、泳ぐふりをして、毎日あの男