Japanische Klassiker mit Furigana
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むぎわらぼうし
麦藁帽子
山本 周五郎
Lesen Sie 麦藁帽子 (むぎわらぼうし) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 6.888 Zeichen · 14 Bildschirme
だがそんな心配もなく、それからはあれも幸福にやっているということでさ、男の子供は揃って出来者だしのう、娘が二人あったがそれも片付いただ、今じゃ暢気に孫の子守りをしているそうで、――わしもこの頃はすっかり気が落着いただよ」
「もう一生会わぬつもりかね」
「老人には柿の実は毒だでなあ」
そう云った老人は低く笑った。
斧田が東京へ帰ってまもなく、その海村の宿の主人から一通の手紙が届いた。
――松屋敷の吾八の死去をお知らせ申上候。彼は海に落ちて溺死せしものにて、その左手にしかと彼の麦藁帽子を掴みおり候より察するに、風に吹払われて海へとびし帽子を拾わんとして、過ってこの結果をみたるやと、一同の意見一致し候。なんにしても村よりよき笑話の種ひとつ失せ候こそ残念と、皆々そのことのみ申合い候。ちなみに葬儀のおりは……。