Japanische Klassiker mit Furigana
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よみから
黄泉から
久生 十蘭
Lesen Sie 黄泉から (よみから) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.167 Zeichen · 21 Bildschirme
真菰で編んだ馬。蓮の葉に盛った団子と茄子の細切れ……祖母がさあさあ、どなたも明るいうちにおいでくださいなどといいながら迎い火を焚いていたことが記憶に残っている。
霊棚をつくり、苧殻を焚いて、古いしきたりのようにして迎えてやったらどんなによかろうと思うのだが、棚飾りのようすがぼんやりと思いだせるだけで、細かい手続きはなにひとつ知っていないのが口惜しかった。
光太郎は椅子に沈みこんでかんがえていたが、このうえはもう自己流でやるほかはないと思って友達に電話をかけた。
「きょうはひとつ骨を折ってもらいたいね」
「むずかしそうですな……モノはなんでしょう」
「ショコラ、キャンデイ、マロン・グラッセ、ブリュノオ……まあそんなものだ」
「へへえ、いったいどういうことなんですか」
「それから、女の子が飲むんだから、なにか甘口のヴァン・ド・リキュウルがあったろう」
「これは恐れいりましたな。オゥ・ソーテルヌならあてがありますが」
「ああ、それをもらおう。どうだね。夕方の五時までということに」
「かしこまりました。お届けいたします」
夕方、届いたものを包みにし、銀座のボン・トンへ寄ってキャナッペを詰合わせてもらい、それを抱えて家へ帰ると、居間の小机へごたごたとならべてみたが、どうもしっくりしない。