Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
おうごんをあびるおんな
黄金を浴びる女
野村 胡堂
Lesen Sie 黄金を浴びる女 (おうごんをあびるおんな) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.350 Zeichen · 22 Bildschirme
お駒はカッとすると、外して持って居た赤い襷で権次の顔をピシリと叩きました。
練絹のような美しい膚が、急に茜さして、恐ろしい忿怒に黒い瞳がキラリと光るのさえ、お駒の場合にはたまらない魅惑です。
「お駒さん、腹を立てるのも尤もだが、これには深いわけがある、落付いて聴いてくれ」
「誰が落付いてなど居るものか、犬にでも食われて死んで了うが宜い」
お駒がサッと立上るのを、権次は裾を掴んで引戻しました。
「小唄の文句の通りだ、俺もこんな非道な事を言うより、犬にでも食われた方が増しだよ」
「何をするのさ、離しておくれ、人の裾なんか掴んで、気障でないのだけがお前の身上だと思ったら――大きな声を出すよ」
「あ、存分に張り上げておくれ、お駒、俺は袋叩きにされて放り出されても怨みはしない、お前が相沢様と切れて、後藤の小倅のところへ切り込んでくれさえすれば、自慢じゃ無いが、痛い腹位は切っても宜いよ」
振り上げた権次の顔は、妙に突き詰めた真剣さに硬張って稀代の醜怪な潮吹も、もう笑える人相ではありません。
「何んだとえ?」
「誰も聴いちゃ居ないか、お駒さん、皆なブチまけて話そう、これは勘定奉行矢部駿河守様の指金だ」