Japanische Klassiker mit Furigana
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こうちょうのなげき
黄鳥の嘆き
甲賀 三郎
Lesen Sie 黄鳥の嘆き (こうちょうのなげき) von 甲賀 三郎 (こうがさぶろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 40.792 Zeichen · 82 Bildschirme
卑しい女を母親に持って、居所も定めず放浪している人間なんかに、二川家を継がしてなるものか。そんな事をしたら、奴は朝子をどんな眼に会せるか分らない」
「その事は度々聞いた。或る程度まで僕は同感だ。それなら養子をするより仕方がない。尤も君が死んだ後に、奥さんが養子することも出来るが」
「僕は血の続きのない他人に、二川家を譲りたくない」
「そんな事をいっても無理だ。華族は法律上の親族か、或いは同族以外からは養子を迎える事が出来ない」
「あゝ」
二川は落胆したように溜息をついた。
二川家は代々子供の少い家で、重行の父の重和は一人子だし、祖父の重正には弟が一人あるきりだった。御維新後この弟の後はどうなったかはっきりしないが、仮りにその孫があるとして、重行の再従兄弟になって法律上の親族であるが、養子にするにはその子でなければ年が釣合わないが、そうなるともう親族でなくなって終うのだ。
それで、養子をするとすれば、全然血の続きがなくなり、それを嫌えば、重武に譲るより途はないのだ。
「あゝ」と、二川は又深い溜息をついて、「顧問弁護士として、何かいゝ方法を考えて呉れ」
「それは無理というものだ。