Japanische Klassiker mit Furigana
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ねずみざか
鼠坂
Lesen Sie 鼠坂 (ねずみざか) von Mori Ōgai (森 鴎外) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.781 Zeichen · 16 Bildschirme
この時小綺麗な顔をした、田舎出らしい女中が、燗を附けた銚子を持って来て、障子を開けて出すと主人が女房に目食わせをした。女房は銚子を忙しげに受け取って、女中に「用があればベルを鳴らすよ、ちりんちりんを鳴らすよ、あっちへ行ってお出」と云って、障子を締めた。
新聞記者は詞を続いだ。「それは好いが、先生自分で鞭を持って、ひゅあひゅあしょあしょあとかなんとか云って、ぬかるみ道を前進しようとしたところが、騾馬やら、驢馬やら、ちっぽけな牛やらが、ちっとも言うことを聞かないで、綱がこんがらかって、高粱の切株だらけの畑中に立往生をしたのは、滑稽だったね。」記者は主人の顔をじろりと見た。
主人は苦笑をして、酒をちびりちびり飲んでいる。
通訳あがりの男は、何か思い出して舌舐ずりをした。「お蔭で我々が久し振に大牢の味いに有り附いたのだ。酒は幾らでも飲ませてくれたし、あの時位僕は愉快だった事は無いよ。なんにしろ、兵站にはあんまり御馳走のあったことはないからなあ。」
主人は短い笑声を漏らした。「君は酒と肉さえあれば満足しているのだから、風流だね。」
「無論さ。大杯の酒に大塊の肉があれば、能事畢るね。