Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

ja-reading.com

Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.

あるはいまつのどくはく

ある偃松の独白

中村 清太郎

Lee ある偃松の独白 (あるはいまつのどくはく) de 中村 清太郎 (なかむらせいたろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 132.905 caracteres · 262 pantallas

Aozora Bunko

居ても立っても、到底いたたまれたものでなく、遅かれ早かれ、生命を棒に振ってしまうのが落ち……ときまっている。稀には多少生きのびるのもあるにしろ、まるで馬鹿みたいになって、ただ空恋しさの一念から腰が据わらず、偃松らしい姿も忘れてしまえば、勝手なもので、もう振りかえる人もなく、死に勝る生き恥をさらすだけの話……そんな悲劇も、時たま小鳥の口から伝えられる。

何もぜいたくを言うのではないが、性に合わないところではまったく駄目な、いたって融通のきかない、愚直と言おうか、よくよく世渡り下手に生れついた俺たちなのだろう。イヤ待てよ、――羽を持った仲間にだって、それそれ、わが雷鳥さんという、これはやさしい見かけによらず、雪が降ろうが、氷が張ろうが、寒かろうが、冷たかろうが、何が何と言おうが……ガンとして、里へは下りない、無類の一国者もあるのだから、頼もしかろう。

そればかりか、あれほど旅好きの小鳥さんたちでさえ――ここへ来ると、途端に不思議と気が若やいで、羽色が別もののようにきれいになるかと思えば、自分でもびっくりするほどのいい声が出るし、下界ではどうしても歌いこなせなかった難かしい曲が、苦もなくスラスラ歌える……と言って、喜んだり又怪しんだりもしている位だ。