Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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いたずらこぞうにっき

いたずら小僧日記

佐々木 邦

Lee いたずら小僧日記 (いたずらこぞうにっき) de 佐々木 邦 (ささきくに) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 63.226 caracteres · 128 pantallas

Aozora Bunko

此れでは手品も出来ないと思って困っていると、歌さんが乃公の方へ歩いて来た。

「太郎さん、お前、それは何人の帽子です」

「彼の……」

とハイカラの方を見たら、ハイカラは最早傍に来ていた。乃公は仕方がないから、玉子も茶碗も机の上に打明けて、帽子をハイカラに差出した。それを受取る時に、ハイカラの顔は三尺ばかり長くなった。今にも食い付きそうな権幕だったから乃公は一目散に逃げて来た。

歌さんは随分困ったろう。それよりも彼のハイカラは尚お困ったろう。何んぼ夜だって、フロックコートを着ていて帽子を被らなくちゃ電車にも乗れまい。

今日は昨夜の事で叱られやしないかと思って心配で仕様がなかった。けれどもお父さんもお母さんも何とも言わなかった。乃公の代りに歌さんが大変怒られたそうだ。最早乃公は叱らないんだろう。叱らないで置いて突然に奉公にやる積りかも知れない。歌さんは乃公の顔を見ると白い眼をしてばかりいる。もう郵便を出しにもチョコレートを買いに行ってもやらないからいいや。

今夜は舌が痛くて堪らない。晩飯にはお湯ばかり飲んでいた。お昼過に外で又手品をして遊んだ時、六公と乃公と喧嘩になった。