Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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おくみさんとそのしゅうい

お久美さんと其の周囲

宮本 百合子

Lee お久美さんと其の周囲 (おくみさんとそのしゅうい) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 75.369 caracteres · 149 pantallas

Aozora Bunko

「あたり前ですよ。

「そんな事って有りゃあ仕ない。

そりゃあ余りだよ。

第一そんな事が有っちゃあ御先祖にすまないじゃあないか。

「そいじゃあ何故貴女彼那事を仕たんですえ。

好きな時には勝手に慰んで居ようが、邪魔に成ったら早速お払い箱か。

そいじゃあすみますまいよ。

私もこんな事こそ仕て居るが男一匹です。だまって、はいそうですかと云えると思ってなさるんですかね。

年よりゃあ此れでも苦労人ですよ。

そんなお坊っちゃんじゃあ有りませんや。

お関は真青な顔をして下を向いて黙って居たが、いきなり頭を上げると噛み付く様に鋭い声で、

「お前、人を強請る気だね。

若しそんな事をすりゃあ、只じゃあ置かないよ。人を馬鹿にして。女だと思って馬鹿にするんだろうが、いくら女だって霊いが有るよ。

主人は主人さ、人面白くもない。

と傍に有った物尺を握って神経的に口元をビクビクと震わせた。

恭は皮肉に笑いながら、

「お内儀さん、

一寸の虫にも五分の魂ってね。

そう踏みつけてもらいますまい。

貴女の蒔きなすった種は貴女が刈りなさるのさ。

と云ってニヤニヤしながら又洗場の方へ行って仕舞った。

恭は愉快で有った。