Clásicos japoneses con furigana
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ぐうたらどうちゅうき
ぐうたら道中記
佐々木 邦
Lee ぐうたら道中記 (ぐうたらどうちゅうき) de 佐々木 邦 (ささきくに) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 164.113 caracteres · 332 pantallas
「あれは炭票といって、炭車の内容を示すものです。今のは短かったですが、若松へは五六十台続きの炭車が日に何杯となく来ます」
と川島さんが教えて呉れた。
「此方は石炭が名物だからね。田鶴子さんも謙一も叔父さんに石炭のことを伺って置きなさい」
とお父さんが言った。
「石炭ならお手のものです。石炭即ち福岡県です。福岡県即ち工業動力です。日本の商業中心はこゝ十年の中に門司に移りますよ。豪いもんですぜ。門司から博多まで五十哩というもの殆ど町続きになりました」
と川島さんは福岡県の為めに気焔を揚げた。
「矢っ張り中心説だろう?」
と団さんが囁き、
「成程、中心説も案外根柢があるね」
と三輪さんが笑っても、川島さんは勘違いをして、
「根柢が石炭ですから中心ですとも。そうして商工業の中心は国家の中心、国家の中心は世界の中心です。お嬢さんや坊ちゃんを此処まで運搬して来た汽車と連絡船も石炭あっての話でしょう? 電信電話電車電燈から百般の製造業、何一つ石炭のお蔭を蒙らないものはありません。石炭が日本を動かしています。そうしてその石炭は福岡県――と要するに斯うなるのです」
「すると石炭屋が一番豪いということに帰着しますね」