Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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わがまち

わが町

織田 作之助

Lee わが町 (わがまち) de 織田 作之助 (おださくのすけ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 93.840 caracteres · 186 pantallas

Aozora Bunko

な、そやろ? そない思うやろ?」

と、言っても、腑に落ちたのかどうかしきりに膝の上の飯粒を拾いぐいしていた。

入学式の日、他吉は附き添うて行った。

校長先生の挨拶に他吉はいたく感心し、傍にいる提灯屋の親爺をつかまえて、

「やっぱし校長先生や。良えこと言いよんなあ。人間は何ちゅうても学やなあ」

と、しきりに囁いていたが、やがて新入生の姓名点呼がはじまると、他吉は襟をかき合わせ、緊張した。

「青木道子」

「ハイ」

「伊那部寅吉」

「ハイ」

「宇田川マツ」

「ハイ」

「江知トラ」

「ハイ」

アイウエオの順に名前を読みあげられたが、子供たちは皆んなしっかりと返辞した。

サの所へ来た。

「笹原雪雄」

「ハイ」

笹原雪雄とは笹原が君枝の代りに貰った養子である。来賓席の笹原はちょっと赧くなったが、子供がうまく答えたので、万更でもないらしくしきりにうなずいていた。

「佐渡島君枝」

「…………」

君枝は他所見していた。

「佐渡島君枝サン」

他吉は君枝の首をつつき、

「返辞せんかいな」

囁いたが、君枝はぼそんとして爪を噛んでいた。

「佐渡島君枝サンハ居ラレマセンカ? 佐渡島君枝サン!」

他吉はたまりかねて、