Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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ガラマサどん

ガラマサどん

佐々木 邦

Lee ガラマサどん de 佐々木 邦 (ささきくに) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 99.079 caracteres · 202 pantallas

Aozora Bunko

帰って来たら大いに警戒を要する」

「溜まらないなあ」

「悪い癖だよ。直ぐに居直る」

「居直り強盗か?」

「例の通り十七円の月給が出たから、立志談だと思って安心していたんだよ」

「悪い時に地震が揺ったのさ」

「地震の方は叱られても仕方がないけれど、後の附け足しが無理だ。君は大将の意のあるところが分ったかい?」

と松本さんは昨今研究的になっている。

「直ぐに思い当った。僕はこの間の晩、義太夫を忌避したものだからね」

「道理で」

「無理に聴いても、欠伸をして叱られるに定っている。もう十一時だったからね」

「やれ/\」

「何方にしても免れ難い運命だった」

と私は諦めをつけた。

「僕のは書画だ。大将はこの間三千円の仏画を買ったろう?」

「うむ」

「僕はついうっかりして、『こんな真黒な物にそんな値打があるんでしょうか?』と訊いてしまった」

「成程。あれは僕も見たが、実際そんな感じがする」

「ペンキ屋の描いたような油絵が好きだってのは、あれが祟ったのさ」

「仕方がない。もう逆らわないことだよ」

「しかし趣味が西洋だから地震を恐れるって理窟は立たないぜ。それから精神修養を心掛けたところで、趣味は趣味だ。