Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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ジロリのおんな

ジロリの女

坂口 安吾

Lee ジロリの女 (ジロリのおんな) de Sakaguchi Ango (坂口 安吾) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 51.597 caracteres · 102 pantallas

Aozora Bunko

坊主と医者てえものは気が許せませんや。年中扱いなれていやがるから、トンマな赤鬼よりも冷静なもんですよ。私は何も企みません。大浦一家が何事か企んでいると申上げているにすぎません。私の場合は必死の善意あるのみです」

衣子はプイと横を向いて答えない。

その言葉や様子から、私の推量と同じような結論を衣子もつかむに至ったのだろう。私はそう見てとって安心したが、図にのって、こまかくせゝくるとゴカンムリをまげさせるばかり、万事は時期というものがある。

「私の公明正大な心事ばかりはお察し下さい。私のカングリがあさはかな邪推に終りました折は、見事に切腹して、御当家ならびに大浦博士にお詫びします。私は事をブッコワそうとしているわけじゃアありませんよ。事の円満なる解決に就て不肖の微力をおもとめならば、何を措いても犬馬の労をつくす所存、又、その労苦を身の光栄に感じているものであります」

なぞと、たゞそれとなく脈をつないでおくだけで、その日はおいとまを告げた。

★

あの夜、私は衣子にていよく追っ払われて、大いにヒガミ、腹を立てた。私の至らざるところで、人の気持というものが分らないのである。