Clásicos japoneses con furigana
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スウィスにっき
スウィス日記
辻村 伊助
Lee スウィス日記 (スウィスにっき) de 辻村 伊助 (つじむらいすけ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 216.275 caracteres · 410 pantallas
寝すぎたも寝すぎた、顔を洗って飯をすませると、十二時七分の電車に、半時間とは暇がなかった。私はこれから、ラゴ・マジョーレに行くつもりである。電車はすぐ上の丘から出て、境のポンテ・トレーザまで通じているから、そこからイタリヤ側の鉄道に乗りかえて、ルイノまで行くのである。
電車は私一人をのせ、間もなくルガノをはなれた。昨日の朝寝ころんだ、ラゴ・ディ・ムッツァーノのふちを廻って、サン・サルヴァトーレの丁度うしろの、うち開いた谷の間を走ってゆく。そこここには、小さな家が散らばって、枯草の間には、低い石垣でしきられた蔓ばかりの葡萄畑、ニレの木立の向うに、古い会堂の塔などの見える村路に沿うて、三十分ばかりごろごろ走ると、ポンテ・トレーザの湖水のふちに停った。荷物を残して置いて、ステッキをふりながら、小さな村路を湖水について歩いてゆく。この辺では独逸語はまるで通じないし、ポンテ・トレーザの橋むこうは、隣り村のイタリヤで、橋のまん中に、国境のポストが立ててある、そしてそのたもとには、交番みたいな番小屋があって、御互いに余り強そうに見うけられないおもちゃ見たいな兵隊さんが、それでもしかつめらしく、鉄砲かなんか持参に及んで立ち番をしている、私はのそりのそり橋を渡ってイタリヤに入って行く、何か云うかと思ったが、てんで気にもとめ