Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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さんじゅうねんごのとうきょう

三十年後の東京

海野 十三

Lee 三十年後の東京 (さんじゅうねんごのとうきょう) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonés con furigana. JLPT N3. Toca una palabra para ver el significado.

N3 · intermedio · kanji y kana modernos · 13.731 caracteres · 28 pantallas

Aozora Bunko

すると中から返事があった。女の声だった。

「あっ、あの声は……」

扉が内にひらいた。家の中から顔を出した白髪頭の老女があった。

「まあ、これは区長さん。それにサクラ先生に……」

「今日はめずらしい客人をお連れしました。ここにおられる少年に見おぼえがありますか」

区長にいわれて、老女は正吉を見た。

「まあ、正吉ではありませんか。うちの正吉だ。まあまあ、正吉、お前はどうして……」

老女は、正吉の母親であったのだ。

「お母さん」

正吉と母親とは抱きあってうれしなみだにくれました。

「お母さん、よく長生きをしていてくれましたね」

「正吉や。お母さんは一度心臓病で死にかけたんだけれど、人工心臓をつけていただいてこのとおり丈夫になったんですよ」

「人工心臓ですって」

「見えるでしょう。お母さんは背中に背嚢のようなものを背おっているでしょう。それが人工心臓なのよ」

正吉は見た。なるほど母親は、背中に妙な四角い箱を背おっている。

それが人工心臓なのか。正吉は目をぱちくり。

口ひげのある弟

人工心臓は、ほんとの心臓と違って、人間のつくった機械だから、ずっと大きい。だから胸の中にはいらず背中にそれをくくりつけてある。