Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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みうらろうじんむかしばなし

三浦老人昔話

岡本 綺堂

Lee 三浦老人昔話 (みうらろうじんむかしばなし) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 113.637 caracteres · 224 pantallas

Aozora Bunko

あやまるようにして勘定をすませて、さて帰ろうとすると、自分の大小がみえない。

「これ、おれの大小をどうした。」

「存じませんよ。」と、女は澄ましていました。

「存じないことはない。探してくれ。」

「でも、存じませんもの。あなた、お屋敷へお忘れになったのじゃありませんか。」

「馬鹿をいえ。侍が丸腰で屋敷を出られるか。たしかに何処かにあるに相違ない。早く出してくれ。」

女は年こそ若いが、なか/\人を食った奴で、こっちが焦れるほどいよ/\落ちつき払って、平気にかまえているのです。小面が憎いと思うけれど、こゝで喧嘩も出来ない。淫売屋というなかにも、こゝの家はよほど風のわるい家で、大次郎の足どめに大小を隠してしまったらしい。いよ/\憎い奴だと思うものゝ、こゝへ飛び込んで来たときは半分夢中であったので、いつ何うして大小を取りあげられたのか些とも覚えがない。こうなると水かけ論で、いつまで押問答をしていても果てしが付かないことになるので、大次郎も困りました。

勿論、たしかに隠してあるに相違ないのですから、表向きにすれば取返す方法がないことはない。町内の自身番へ行って、その次第をとゞけて出れば、こゝの家の者どもは詮議をうけなければならない。